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【今治タオル工場】愛媛 ベトナム人実習生問題【トカゲのシッポ切りでいいのか?】

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先週末NHKのドキュメンタリー番組「ノーナレ」と言う番組で、今治タオルを製造しているベトナム人実習生の実態が放送され大変な問題となっています。工場で倒れて病院に入院されているベトナム人実習生もおられるそうです。一刻も早い回復を祈っています。

私は放送自体は見ていませんが、今も動画等を探してまで見ようとは思いません。

(またか。)

(この手の問題は無くならないよなぁ。)

と思います。私は普通の人達より少しばかり外国人実習生制度や実習生の問題は知っています。少しばかり深読みで綴っていこうと思います。

外国人実習生制度とは?

所で、根本的に外国人実習生制度ってご存じでしょうか?実習生達の実態は労働者のように思っておられる方々も多いでしょうが、国の法律では建前はあくまでも“実習”なのです。

実習生制度の事を分かり易く書いています。この記事を見れば大体のあらまし、流れは分かると思います。

【外国人研修生】外国人労働者受け入れ問題とメリットとデメリット【外国人実習生】

愛媛県は経済特区として優遇されている事実

愛媛県東予地域は外国人研修生受入れ特区として他の地域とは違い研修生受け入れ枠が優遇されている地域です。外国人研修生受入れ促進に力を入れていた地域だと判断ができると思います。そこで、1つの疑問が出てくるのです。

技能実習生の職種にはタオル製造はない

今回の今治タオルの記事や情報を見たり聞いたりしていると単純な疑問は沸いてきました。

(タオル製造にという職種に技能実習生の受け入れが可能なのか?)

実際、NHKの番組では普段はタオルを製造させているのですが、何かしらの調査が入った時には服を作るように社長が指示をしていました。という事はこの社長は技能実習生の職種には“タオル製造”が含まれていないという事は分かっていたのでしょう。今治市は外国人研修生受け入れ特区として研修生受け入れに力を入れていると思うのですが、単純にタオル製造工場にベトナム人実習生がいないタオル工場があるのか?と疑問に思います。ただ、タオル地を使って服等のアイテムを製造している工場もある訳でして、その辺りの選別は難しいのかもしれません。

タオル製造なのに技能実習生の受け入れが出来た訳

今回の今治のタオル工場ではベトナム人実習生を受け入れる時に入管の申請する書類は“婦人子供服製造”で申請で出したそうです。もちろん書類は“婦人子供服”の職種に沿ったものでしょう。じゃないと申請した所で認可はおりないですから。しかし、実はこういった事はよくある話なのです。過去にもメディアに取り上げられた事案だったと思いますが、申請は今回と同じく“婦人子供服製造”ですが実際に実習生達がしていた作業は“仕上げプレス”の作業でした。調査の時に対応ができるように、プレス作業を行っていた場所の横のスペースにミシンを並べて対応をしていたそうです。

入管も1社1社立ち入りの調査は物理的にできない訳で、書類に整合性があれば許可するしかないのでしょう。そこの工場も今回と同じく、長時間労働と賃金未払いで問題になりました。

問題があるのは今回の今治タオル工場の1社だけの問題なのか?

恐らく1社だけではないと思われます。今頃、戦々恐々としているタオル工場もあると思いますし、第一次受け入れ団体である組合も大変な事になっているでしょう。実際、組合は受け入れ企業に調査に入る事が義務付けられています。確か、監査と訪問指導といった名目だったと記憶しています。そして、機構にその企業やベトナム人実習生に何かしら問題があったのか?無かったのか?問題があればどのような改善を指導したのか?といった内容を報告します。そして、組合がベトナム人実習生と面談し困った事等ないのか聞き取りもするように指導もされています。それは、こういった不正を未然に防ぐ為なのですが、組合全体でこういった不正が行われていれば、

“何もなかった”

と報告される事は予想されます。何も無かったはずなのに大問題が発生した。となると、組合の管理能力が問われる事にはなるでしょうし、組合全体で不正をしていたとなれば組合自体に処分が下されると思います。

怪しい噂が多い外国人実習生制度

この制度が始まって、20年以上になりますが、過去にこんな“噂話”を聞いた事があります。

問題が起こった企業が政治家にもみ消しを依頼した。

とある企業の労務士が労基に“顔が利く”労務士で大きな問題になる事案にも関わらず問題にならなかった。

企業の社会保険の加入は義務付けされているはずなのに、とある地域の入管では国民保険でも在留資格が下りた等々。

あくまでも噂話です。そして相当、昔の話も入っています。

機構が動くと大変な事になる

機構が調査に乗り出しているそうなので、全容はかなり掴まれると思われます。機構には報告徴収、改善命令、事業停止命令、許可の取消しといった指導監督ができる権限を持っています。会社側が“証拠”を処分した所で、ベトナム人実習生達がメモ書きのようなものでも残していればそちらの証拠を優先される事は目に見えています。会社には反論できる書類がないでしょうからね。

「無くなった。処分した。」

では通用しないのです。今回の事案では恐らく賃金未払い分を速やかに支払いを済ます事と数年間の新たな実習生の受け入れができなくなるのでしょう。180時間の残業が何か月あってそれがどれだけ認められるかは検討がつきませんが、下手をすると1千万以上の賃金未払いが出てくるかもしれません。この罰則は重いか軽いかは今回のような被害者が入院をされている事案では言いようがないです。

まとめ

ベトナム人実習生の件はできるだけ、公平な目で書こうとは思っています。今回もベトナム人実習生達の支援者や支援団体についても書こうと思いましたが今回の事案は、あまりにも酷い事案であり、倒られて病院で入院されているベトナム人実習生もおられるので書きません。と言うより書けません。

“不正”を行った企業には同情はしません。それに、今もなお入院されているベトナム人実習生の事を思うと何ともやるせない気持ちになります。そして、愛媛県でも真面目に取り組まれている所にとっては風評被害等で迷惑を被っている工場も多いでしょう。私もこの研修生制度は古くから知ってはいますが、“この手”の問題はいくら法律を厳しくした所で無くなりません。しかし、コンプライアンスを守らないといけないと考えている工場も多いです。

実際、今まで日本を支えてきた人の手をかりないと存続ができない“ものつくり”の職種は今、非常に厳しい状況下にある事も事実です。AIやロボットでは変わりにはできないのです。人の目や手の感覚を使ってでしかできない業種にベトナム人実習生達が多く来ていると思います。ロボットなら、スピード調整のひねりを上げれば生産のスピードは上げられるでしょう。でも人間には無理です。

年々上がり続ける最低賃金、社会保険料の会社負担、残業時間の短縮、有給休暇の義務化。これらの事は“ものつくり”の末端の企業にとってかなりの負担です。かといって、仕事の単価は上がっていない。上げてくれと頼めば、

「いいですよ。別に安く作ってくれる所で作りますよ。」

と脅しをかけられる。そして結局しわ寄せが来る所は弱い立場の所。今回の事案でメディアは何処の商品を作っているのか、きちんと放送すべきでは?と思います。

コンプライアンスを守れとは言うけれど、末端の企業だけでは無理な話です。過去にも同じような事が多々あったにも関わらず、今回も同じような事が起きました。これからも起こる事案だと思います。今回の事案が今治のタオル工場1社だけの問題なのか?確かにそのタオル工場が悪い事は事実なのですが、問題の根は深いと思います。
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